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国立西洋美術館で開催中の「ミケランジェロと理想の身体」展に行ってきました 。
世界に約40点しかないミケランジェロの大理石彫刻が2点も来日したという話題の美術展です。

やはり、 《ダヴィデ=アポロ》が素晴らしかったです!
50代に制作された未完の彫刻で、それ故ダヴィデなのかアポロなのか分からないという訳で謎めいた題名で呼ばれています。完成途中で中断しているため、表面がツルツルに磨かれる前のノミ跡の残る彫刻。ミケランジェロが手で彫ったんだという感動と、それでももう完成と言ってもいいという素晴らしいプロポーションが味わえます。

ギリシャ時代の古典彫刻伝統のコントラポスト(片足重心)に身体のひねりを加えたのは、ミケランジェロも発掘に立ち会ったという同じくギリシャ彫刻《ラオコーン》の影響でしょうか。

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ちなみにルネサンス時代に模刻された《ラオコーン》も展示されていました。
(《ラオコーン》のみ撮影可)


ミケランジェロを堪能した後は、常設展へ。
国立西洋美術館の建物自体がル・コルビュジエが設計した世界遺産です。
その建物を巡りながら、国立西洋美術館のコレクションの元になった松方コレクションを中心とする展示を堪能しました。時代順に中世から現代までの絵画、彫刻が展示されています。

観ていて楽しいのはやはり印象派の絵画でしょうか。モネの《睡蓮》はやっぱりいい!
この《睡蓮》は、松方コレクションを作った松方幸次郎本人がモネのアトリエに置いてあった作品を直接交渉して購入したものと聞きます。だから、表面に保護用のニスが塗ってないのだとか。さすがいい作品を持ってますね。


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ロダンの彫刻も多数ありました。
(これは屋外展示の《考える人》拡大作)
ロダンといえば、横浜美術館の「ヌード NUDE」展での大理石彫刻《接吻》を思い出します。こちらはブロンズで、《接吻》の大理石のツルツルの皮膚の表現とはまた違った感じです。先に、《考える人》観とくんだったなぁ

特別展、常設展ともに楽しめる西洋美術館でした。


参考)「ぶらぶら美術・博物館」を見て行きました。