SF マガジン誌に連載されていて、時々読んでは面白いな〜と思っていた科学エッセイが本にまとまった 


取り上げられているのは、ちょっと SF 心をくすぐるサイエンスネタだけど、独特のしゃべり口調でとてもわかりやすい


でも、SFネタを扱うような、対象からちょっと離れた視点から語られる語り口は意外に冷静。これからどう発展していくんだろう、と期待をあおりつつ、でも SF小説のようになるのにはまだまだ当分むりだよね、とか。

そこが、普通の科学解説本と一番違う所。

たとえば、なにかと論争のある地球温暖化問題。
地球温暖化でこれからの地球は大変だとか、地球温暖化なんてウソで全然心配ない、とかいう一方的な見方はしない。そこに科学の限界、政治の問題を捉えつつ、じゃあ温暖化で海面が上昇するのがどれくらい脅威なのか?堤防を築くのは?とか、あまり語られていない別の視点を与えてくれる。


これこそ、SFの醍醐味?
さすが、SFマガジンに連載されていただけのことはあるね
抜群に面白かった科学の本。


サはサイエンスのササはサイエンスのサ
著者:鹿野 司
販売元:早川書房
発売日:2010-01-22
おすすめ度:4.0
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